【本質】設計でつくる良好な親子関係
設計の仕方や間取りが、親子関係に影響を与える可能性があると考えたことはありますか?
家づくりのアドバイザーの方が、子どもに広い部屋を与えることに疑問を投げかけておられましたので、どのような影響があるのか考えてみました。
【本質】設計でつくる良好な親子関係
アドバイザーによると、設計力には
- 個室
- 共有
- 権威
のデザインが含まれるということでした。「どこを個室や共有スペースにするか?」「親の権威はあるのか?」を設計するということです。
その中でも、「権威」について深掘りしていきたいと思います。
親の権威
親が権威を示すことは、健全な親子関係にも影響するということです。
権威は、健全な子どもの成長に欠かせないということです。
「子どもに広い部屋を与える」という親の判断には、我が子が窮屈な思いをすることなく、のびのび成長して欲しいという願いが込められている反面、無意識のうちに子どもに迎合していたり、言いなりになっていたりすることを意味するのかもしれません。
その結果、ワガママで横柄な態度をする子に成長し、親を見下したり、部屋に引きこもってしまったりすることも考えられます。
私は「トモダチ親子」のような関係に疑問を感じています。
「トモダチ親子」「トモダチ先生」の関係は無秩序のはじまり
学校に置き換えれば、「先生は友達ではない」と線引きすることと似ています。
「子どもと友達のような距離感で接することで信頼を得る」と考える教師もいますが、私は反対です。
子どもが先生を友達だと思うことは、友達のように接することを許可していることになります。
それによって、先生に対して言葉遣いがタメ口になって生意気な態度をとってみたり、面倒なルールを守れなくなって無秩序になったりすることが起きてしまいます。
同じように、親を友達のようにとらえてしまう子どもは、社会性が身に付かず、集団生活が困難になることが予想されます。
また、人とのコミュニケーションを避けるようになり、家に引きこもってしまうことも考えられます。
子ども部屋を狭くする理由
設計に話を戻しまして、我が家の子ども部屋(洋室1・2)は2部屋合わせて「9帖」、主寝室はWIC合わせて「12帖」です。
子ども部屋は最低限の広さ、主寝室は贅沢な広さにしたつもりです。
ですが、設計する段階では、住宅アドバイザーが提案する「権威」を全く考えていませんでした。
子ども部屋を狭くした理由は以下の3つです。
- 子ども部屋が快適過ぎると、娘たちは部屋を出てこなくなる。
- 娘2人はいずれ嫁いで(家を出て行って欲しくないが…)、子ども部屋がいらなくなる。
- 家自体が小さめだから、子ども部屋に余裕をもたせられない。
特に「1」については、親子で積極的にコミュニケーションをとるという目的があります。
【結論】コミュニケーションを取らざるを得ない環境をつくろう
言い換えれば、「コミュニケーションを取らざるを得ない環境」を意図的につくり上げました。
以上の理由から、子ども部屋は4.5帖×2部屋にしました。
結果的に、親の権威が表れる設計になっていたようです。
「親はエライんだ!」とふんぞり返る必要はないと思いますが、子どもの健全な成長に設計が影響する可能性があることを考えてみてはどうでしょうか。
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