家を建てるなら木造住宅のコストを知ることから始めよう

家づくり

「家を建てたいけど、総額でいくらぐらいかかるの?」

この記事はそんな疑問をもつ方に向けて書いています。

家を建てるなら木造住宅のコストを知ることから始めよう

家を建てるなら木造住宅のコストを知ることから始めよう
建築知識 編(2020)『木造住宅のコストがわかる本』、エクスナレッジ

本記事を書くにあたり、参考にした書籍がコチラです。


【建築知識 編(2020)『木造住宅のコストがわかる本』、エクスナレッジ】

家づくりにかかるコスト(費用)ですが、121㎡(約36.6坪)の木造2階建てを想定すると、おおまかな本体工事費は『27,610,000円』になります。

約3,000万円ですね。

おおまかな見積もり例

  • 仮設工事 :1,200,000
  • 基礎工事 : 1,500,000
  • 木工事 : 6,800,000(全体の1/4を占める)
  • 屋根・板金・外装工事: 2,500,000
  • 内装工事 : 1,300,000
  • 塗装工事 : 400,000
  • 石・タイル工事 : 200,000
  • 左官工事 : 200,000
  • 電気設備工事 : 1,500,000
  • 金属製建具工事 : 2,900,000
  • 木製建具工事 : 1,200,000
  • 給排水・給湯設備工事: 1,100,000
  • 衛生機器工事 : 1,300,000
  • その他の工事費 : 4,150,000(階段、床暖房、収納など)

住宅建築コストの中心となる【本体工事費】は、「躯体工事費」「仕上げ工事費」、「設備工事費」の3つに分けられます。

全体の40%弱を占める躯体工事費の中でも、「木工事」の費用が30~35%を占めることになります。

ざっくり言うと、大工さんの仕事の割合が大きい(全体の1/4)といえます。

「3,000万円ぐらいならなんとかなるかぁ」と思った方、まだまだ他にもかかります。。

本体工事費の他に「別途工事費」、「諸経費」がかかる

建築にかかる費用は、本体工事費の他に「別途工事費(給排水管、外構工事など)」、「諸経費(登記費用、固定資産税など)」がかかります。

ここではこまかい費用は割愛させていただきますが、本体工事費の他にもたくさんの費用がかかることを想定しておき、建築業者にしっかり確認する必要があります。

本体工事費は全体の70~75%であり、残りの25%が別途工事と諸経費になります。

一言で諸経費といっても、建築確認申請料、ローン契約に伴う費用、火災保険、不動産取得税……挙げればきりがないほど多岐にわたります。

総費用を安く提示しようとして、本体工事費しか説明しない建築業者は要注意ですね。

「低金利=お得」ではない!

今回参考にした書籍では、フローリングの単価(3,000〜6,000円/坪)から、近隣挨拶のお菓子やタオルの目安(1,000円前後)まで、幅広いコストが記されています。

私が参考になった箇所をほんの一部ですが、抜粋します。

  • 注文住宅が竣工するまでには、設計者はおよそ700〜800の質問を建築主に投げかける
  • 2階のトイレを設置することで掃除やメンテナンスの手間が2倍かかってしまう
  • 金利が4%に上昇した場合に、毎月の返済額はどうなるか(本当は怖い変動金利)
  • 屋根の工事費が安い順に①切妻屋根②片流れ屋根③寄棟屋根
  • 片流れ屋根の壁面は、切妻屋根の5倍程度に増える
  • (電気式)10㎡の床暖房は機器・設備工事費込みで500,000円(税別)
  • ガルバリウム鋼板仕上げやサイディング張りに比べ、珪藻土塗りは4〜7割程度高くなる。

この中でも、最もお伝えしたいのは『「低金利=お得」ではない! 本当は怖い変動金利(p.59)』という内容です。

固定金利型の住宅ローン金利が上昇中

実際、【フラット35】などの固定金利型の住宅ローン金利が上昇し始めています。

この半年(2022年1月〜)で、0.2%ほど上昇しているというデータが出ています。

参考:住宅金融支援機構

現在、変動金利型で返済している方は、金利が上がったときにどのくらい返済額が増えるのか、あらためて計算しておく必要があるでしょう。

このままでは安心できないとなった場合は、固定金利型に借り換えるのも一つの手です。

これから住宅ローンを選ぶ方は、金利が上昇しても返済できるローン商品を選ぶことが大切ですね。

【まとめ】予算オーバーにならないように全コストを把握する

一生で一番大きい買い物と言われる住宅の購入。

何にいくら払わないといけないのか把握して、納得した上でマイホームを手に入れてほしいと思います。

以上、木造住宅のコストについてご参考になれば幸いです。