『失敗しない家づくりの法則』とは?

家づくり 工法

ほとんどの人が一生に一度となる家づくり。

だからこそ失敗したくはないもの。

では、どうすれば家づくりが成功するのか。どうすれば失敗しないのか。

「成功する家づくり」と『失敗しない家づくり』。

同じことを意味しているようで全然違う。

プロ野球の野村克也元監督の名言に、「勝ちに不思議はあっても負けに不思議はない」という言葉があります。

勝負で負けるときは必ず理由があるように、家づくりで失敗するときにも必ず理由がある。

そして、家づくりが不思議と成功することもある…。

家づくりが必ず成功する法則はないが、確実に失敗する家づくりの法則は存在する。

そんなことを考えさせられた書籍をご紹介します。

3000棟取材した住宅ライターが明かす『失敗しない家づくりの法則』という書籍です。

『失敗しない家づくりの法則』とは?

『失敗しない家づくりの法則』とは?
木村大作(2020)『失敗しない家づくりの法則』、シャスタインターナショナル

著者の木村大作氏は「住宅ライター」。

私は初めて聞く肩書きでした。

木村氏は建築のプロではないけれど、自称、住宅オタク。

そんな住宅ライターが断言する言葉がこちら。

家づくりに満足している人と後悔している人の差は、「自分で家づくりを勉強したか、しなかったかの差」

家の満足度は勉強量に比例する

家づくりに失敗する人は、勉強不足であるということです。

家づくりに失敗したくなければ、家づくりの勉強をしろと。

「そんなの面倒臭い!」「建築業者に任せておけばいい!」と思った方。

厳しいようですが、建築を甘く考えているから失敗するのです。

一生に一度の大勝負(買い物)を、人任せにしてうまくいくわけがないですよね。

これは、他の住宅本でもよく指摘されていることです。

建築業者の言いなりになっていては満足した家づくりができないということです。

では、勉強すべき失敗しない家づくりの法則とは何か。

本書の数ある法則の中から、共感した一部をご紹介します。

失敗しない家づくりの法則

  • ちょうどいい家の大きさは、延床面積で100平方メートル(約30坪)前後がひとつの目安
  • 最後は一人になるという将来像をイメージして、家はコンパクトに、暮らしはおおらかに
  • 「家づくりは、引き算」「家づくりの主役は建物」全体の予算から建物の予算を引いた残りの金額を土地代として考えるべき
  • 断熱と調湿を両立させた「呼吸する住まい」パッシブデザイン にする
  • 100%自然素材のスペイン漆喰は、一般的な漆喰や珪藻土に使われている樹脂やセメントを一切含んでいないので、環境にやさしく、漆喰本来の調湿、脱臭機能を存分に発揮する
  • 耐震性を高めるためにお勧めしたいのが「スーパージオ工法(地震免震工法)」

手前味噌になりますが、これらすべて、わが家の家づくりでも実践しています。

私はいろいろな書籍からこれらの「法則」を見つけて、納得した上でマイホームを新築しました。

結果、大満足の家づくりができて今に至ります。

本書は、家づくりの勉強の入門編にふさわしい一冊ではないかと思います。

最後に、家づくりにおいてお金をかける優先順位をご紹介します。

お金をかける優先順位

  1. 構造・工法
  2. 外装(屋根・断熱)
  3. 断熱・気密
  4. 内装(床・壁・天井)
  5. 設備仕様
  6. 外構

「優先順位が高いのは、完成後に手を加えるのが極めて難しい箇所」になります。

さらに、構造材には『無垢材』をお勧めしています。

「無垢材は、伐採してから約200年までの間、強度が2〜3割上昇し、その後緩やかに伐採時の強度に戻っていく」と言われています。

わが家も構造材だけでなく、床や天井にも無垢材を使っています。

床は無垢のパイン材ですが、夏はサラッとしていて、冬は冷たくならないので年中ハダシで過ごすことができるので快適です。

床に無垢材を使うと足元が冷えにくいので、床暖房もいらなくなります。

さらに無垢材は経年変化も楽しめます。

わが家の白かったパイン材は、3年ほどでアメ色に変化して、ビィンテージ感が出てきました。

ただ、無垢材や漆喰などの自然素材を使って建築すると、どうしても時間がかかってしまいます。

それに対する著者の言葉。

工期短縮は百害あって一利なし

何十年もこれから住む家の、ほんの一時期の工期を短縮する必要があるでしょうか。

完成を急ぐということは、職人さんやメーカーさんを急かすことになり、その分ミスも出やすくなります。

焦って建てようとすることも、家づくりに失敗する原因となるということを心得ておきたいものです。

【まとめ】孫子の兵法を学ぶように手堅く家づくりをしよう

多くの人が失敗する(地雷を踏む)原因を把握することで、家づくりの大まかなイメージがもてたでしょうか。

「失敗しない法則」を知るということは、孫子の兵法を学ぶように、過去の失敗を生かして負けない戦いをすることだと思います。

詳しくは、『失敗しない家づくりの法則』をお読みください。

以上、家づくりの一法則でした。