【激アツ】外壁の表面温度を下げる遮熱塗り壁材

家づくり 工法

『家の外壁を触るとやけどするくらい熱い!』

と夏場に感じたことがあると思います。

自動車の車体やプールサイドのコンクリートほどの熱さではないかもしれませんが、うかつに触ってはいけない状態になっていると思います。

結論から申し上げると、【外壁の温度は下げられる】ということです。

なぜ外壁の表面温度を下げる必要があるのか、どのようにして下げるのかをまとめてみたいと思います。

【激アツ】外壁の表面温度を下げる遮熱塗り壁材

【激アツ】外壁の表面温度を下げる遮熱塗り壁材
外壁の表面温度をサーモカメラで測定

上の画像の住宅をサーモカメラで撮影した日の外気温は、「41.6℃」を記録していました。真夏日です。

画像で示しているように、左側の建物(外壁は遮熱塗料)の表面温度は、サーモカメラで【31.8℃】です。

右奥に見える隣の建物(外壁はサイディング)の表面温度は【約45℃】です。

左の建物と右の建物の外壁表面温度の差は「10℃以上」になっています。

他の一般的な建物の表面温度と比較しても、だいたい10℃ほどの差が出ます。

真夏に車が鉄板焼きのように熱くなっている頃、実際に遮熱塗料を採用した外壁を触ってみると、「温かく感じる程度」の熱さでした。

ちなみに、サーモカメラは表面温度を測るだけでなく、「断熱材の漏れ」もチェックできるようです。

『遮熱』とは

先ほどから何度も出ている「遮熱」という言葉ですが、遮熱は日射(太陽の熱)を反射したり、熱が侵入するのを防いだりすることです。

日射による輻射熱によって、建物の外壁が熱せられています。

遮熱によって外壁が高熱にならなければ、建物内部との温度差が少なくなります。

「輻射熱」という言葉もあまり聞きなれないかもしれませんが、輻射熱は遠赤外線などの電磁波によって直接伝わる熱のことです。

ラジエントヒーターや電子レンジ、薪ストーブも輻射熱ですね。

熱の伝わり方は3種類

熱の伝わり方は主に3つです。

  1. 伝導熱 … 湯たんぽやホッカイロなど
  2. 対流熱 … エアコンやドライヤーなど
  3. 輻射熱 … 電子レンジや薪ストーブなど

3つの中で、「輻射熱」が全体の約75%を占めているといわれています。

つまり、輻射熱をうまくコントロールできれば、快適な環境をつくり出すことができるといえます。

遮熱塗料を外壁に施す

画像の外壁表面温度が他の外壁より低くなっているのは、「遮熱塗り壁材」を用いているからです。

遮熱塗り壁材はいろいろありますが、この外壁には「セレクト・リフレックス」を用いています。

日射反射率は72 %以上という高い遮熱性能があるようです。

外壁の表面温度が30℃程度にしかならないので、室内との温度差も少なくなります。

【おまけ】車のフロントガラスの銀色シートも遮熱している

車のフロントガラスにサンシェード(銀色のシート)を置く方も多いと思いますが、あのシートも「遮熱」を目的としています。

夏場のフロントガラスに銀色シートをかけるとかけないとでは、車内の熱のこもり方が全然違うということはみなさんも感じているのではないでしょうか。

屋根裏部屋が高温になることから、屋根裏にも銀色シートのような建築材料を施すことがあります。原理は同じです。

最近つくられたプールには、プールサイドが高熱にならないように、遮熱工法が施された床を見かけるようになりました。

昔ながらのコンクリートでできたプールサイドと違い、真夏日でも足の裏をやけどするほど熱く感じることはありません。

以上、快適な住環境、快適な室内温度を実現するのであれば、遮熱塗り壁材を検討しみてはいかがでしょうか。

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