【悲報】「ローコスト住宅」が危ない!
「ローコスト住宅」とは、相場よりも費用の安い住宅です。
つまり、安く建てられる家です。
費用を安く抑えるためには、【手抜き】が行われることが往々にしてあるといわれています。
手抜きされた『欠陥住宅』をつかまされてしまうことが現実に起こっているということです。
「ローコスト住宅を建てても大丈夫なのか?」
この記事は、そんな疑問をもつ方に向けて書いています。
【悲報】「ローコスト住宅」が危ない!
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『小林一元建築設計室』を営む小林氏の書籍を参考に、ローコスト住宅について深掘りしていきます。
【小林一元建築設計室】は、日本の気候風土にあった、木組みの住まいを作るお手伝いをします。現代でも有用な伝統的な技術を利用し、いわゆる「和風」にとどまらない真の日本の木の家を、施主・造り手・設計者で協力して実現します。
一般社団法人 職人がつくる木の家ネット
結論からいうと、『基本的な性能を満たした価値のある住まい』であればローコスト住宅でも大丈夫ということです。
「基本的な性能」というのがポイントで、丈夫で長もちする骨組みで建てるなどのお金をかけるべきところにお金をかけて、必要最低限の設備機器を選択するなどの不要なものはスッパリあきらめるという心構えが大事になります。
設計者や施工者・職人のやる気を高めよう!
ローコスト住宅すべてが危ないわけではなく、設計者や施工者・職人がやる気を失ってしまうことが問題で、手抜きをされることで危ない住宅に仕上がってしまうということです。
自分だけ特別に安くしてもらって得をすることはあり得ないということです。
「ローコスト住宅=ロークオリティ住宅」では意味がないだけでなく、危険な「欠陥住宅」になりかねません。
設計者や施工者・職人も人ですから、「この建主のために一肌脱ごう!」と思ってもらえるように接しようとする建主の態度は大切ではないかと思います。
「建主+設計者+施工者・職人の三者の関係がうまくいくかどうかは建主の態度にかかっている」と小林氏は指摘しています。
あれもこれも欲しい、でも安くすませるために値切ればよいと考えている人は、ローコスト住宅をあきらめた方がよさそうです。
ローコスト住宅をつくる必須の7カ条
小林氏が考えるローコスト住宅には欠かせない心得を7つ、まとめておきます。
- ローコスト住宅は必要な時間をかけてつくる
- 面積を増やさない
- 後でつくれるものはつくらない
- 高いときはスッパリあきらめる
- 「あると便利そう」は不要なもの
- 仕様にこだわりすぎない
- 自分でつくることも考える
以上が7カ条です。
家づくりに少なくとも2年の準備期間を設ける
7カ条の[1]について、プランの決定が予算を左右するので、『プラン決定の段階』にしっかり時間をかけて、工法や仕様をほぼ決めておくことが重要です。
参考までに、家づくりの準備期間は『少なくとも2年』は必要だといわれています。
それぐらいの覚悟をもって準備してこそ、後悔のない家づくりができるということです。
わが家はローコスト住宅ではないのですが、「4年」ほど準備した上で新築しました。
時間をかければいいというものではないですが、時間的余裕があることで納得のいく工法や仕様を選択することができて、わが家は大満足の家づくりができました。
ローコスト住宅を建てるべきではない人
7カ条の[2][4][5][6]について、なるべく大きな家を建てたい方、高性能な断熱材にしたい方、高価な設備を選びたい方は、ローコスト住宅を建てるべきではないと思います。
「費用を安く抑えるためにはコンパクトな間取りが必須」ですし、ローコスト住宅において頑丈な骨組みと豪華な設備機器は両立しません。
「ないと困る設備だけ付ける」という考え方も大事ですね。
たとえば、照明器具でいえば「明るさ調節できるスイッチ」は贅沢品であり、不要ということになります。
設計者を決める前に聞いておきたい7カ条
最後に、ローコストでも価値のある住宅を獲得できるように、小林氏による「よい設計者を選ぶポイント」を7つ、まとめておきます。
- こちらの要望を聞いてくれるか
- 概算が出せるか
- 見積り査定を行うか
- 設計した住宅を見せてもらえるか
- 施工業者が毎回違うということはないか
- 過去の住宅例について説明してくれるか
- よいことも悪いこともはっきり説明してくれるか
【まとめ】見えないところにお金をかける
小林氏は、「真のローコスト住宅とは、性能を犠牲にしないで、基本的な性能を満たした価値のある住まい」だと述べています。
重要なところや必要な部分にきちんと費用をかけて、そうではないところをきっぱりあきらめるような予算配分ができる人は、ローコスト住宅を検討してもよいと思います。
業者任せにすることなく、適切な予算配分をする判断力や知識を身に付けるためにも、家づくりの勉強時間を確保することが欠かせないでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。
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