【意外と知らない】資産価値の高い家づくり

家づくり 工法

「なぜ、日本の家は30年で資産価値が『0』になると言われているのか?」

「どうすれば、30年経っても資産価値の高い家が建つのか?」

この記事は、そんな疑問をもつ方に向けて書いています。

【意外と知らない】資産価値の高い家づくり

【意外と知らない】資産価値の高い家づくり
参考: 川瀬太志・柿内和徳(2012)『資産価値の高い家づくり22の知識』、幻冬舎メディアコンサルティング

[書籍のゆうメール同梱は2冊まで]/資産価値の高い家づくり22の知識[本/雑誌] (単行本・ムック) / 川瀬太志 柿内和徳

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「ハイアス・アンド・カンパニー株式会社」に関わる川瀬太志氏と柿内和徳氏の書籍を参考に、資産価値の高い家づくりについて深掘りしていきます。

HyAS&Co.の使命は、個人が住宅不動産を納得し安心して
取得(購入)、居住(運用)、住替(売却)できる環境をつくることです。
住宅取得が個人の資産形成に直結する社会の実現、それが我々のテーマです。

ハイアス・アンド・カンパニー株式会社
HyAS & Co. Inc.

結論からいうと、日本の高度経済成長期に「古くなったら建て替えればいい」という『フロー型の住宅政策』が広まったことで、短絡的な快適さだけを追求した住宅を建てるようになったということです。

住宅の「耐久性」をお座なりにしたことで、例えば断熱施工が間に合わせのつくりになり、木造住宅の寿命を縮め、30年も経つと基礎や構造部分が修復不可能なほどに傷んでしまう住宅が出来上がってしまうのだそうです。

では、どんな家を建てれば、30年経っても資産価値の高い家となるのか?

それは、「ムダを積み上げない家、なるべくコストを抑えつつ高性能を実現した家」が資産価値の高い家であると筆者は提唱しています。

誰でも暮らしやすいスタンダードな家こそ価値がある

まず、参考になるのが「オーダーメイドの二世帯住宅は、売ることも貸すこともできない、資産価値的には最低の家」という著者の指摘です。

では、二世帯住宅を建てたい人はどうすればよいのか?

どうしても二世帯住宅が必要であれば、タウンハウス型にすることが得策だと著者は紹介しています。

タウンハウスとはマンションやアパートのような集合住宅の一種。簡単に言うと「隣の住戸と壁がつながっている戸建て風の住宅」で、ほとんどは2~3階建ての低層住宅になっています。建築法規上では、マンションは「共同住宅」、タウンハウスは「長屋」とされており、その違いは共用部分の有無。どちらも「ひとつの建物を共有(分譲の場合は区分所有)」しているのですが、長屋(タウンハウス)の場合は各住戸外部から直接出入りができる独立した玄関が設けられていることが特徴です。玄関が道路に直接面していない場合は、敷地内通路を設ける必要があり、必要な道路の幅(幅員)は、その物件がある自治体の建築基準条例によって定められます。

不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)

リフォームが必要になったときにコストが高くついてしまうような間取りではなく、「なるべく奇をてらうことのないシンプルな住宅がベスト」ということになります。

自動車の【色】でいえば、奇抜な色より、「黒色」や「パールホワイト」などの無難な色の方が人気が高く、高い値で売れるということと同じだと思います。

選び放題はムダの大集合

「1階と2階の間仕切りの位置を揃えるだけで、梁に求められる強度が下がり、費用が抑えられる」ということです。

1階と2階の間仕切りの位置が合っていると「梁」は小さくて済み、その分コストを抑えられるといいます。

【直下率】という言葉は聞いたことがあるでしょうか。

柱の直下率とは、『2階の柱のうち、1階柱に一致する割合』のことです。 その割合が50%以上であ れば、耐震的に配慮されているとみなされます。 壁の直下率とは、『2階の間仕切り線のうち、1階間仕切り線に一致する割合』のことです。その割合が60%以上であれば、耐震的に配慮されているとみなされます。

壁の直下率

コスト面だけでなく、耐震的にも強度が増すというメリットがあります。

完全オリジナルの間取りで「選び放題」に設計し、1階と2階の間仕切りの位置をずらすこともできますが、その分コストが上がることを念頭に置いておく必要があります。

耐震性を高める構造について簡単に触れておきますと、「2×4」と「在来軸組工法」のメリットをかけ合わせた【パネル工法】が、耐震性、耐候性、安全性が高いと注目を集めているといわれています。

『基礎断熱』で省エネ性能をさらに向上させる

最後に、「床下断熱」ではなく『基礎断熱』の方が、エネルギー効率が高いことをご紹介します。

施工面からみても、床下断熱では十分な断熱が難しいといわれています。

基礎断熱にすることで、日中の「太陽エネルギー」を基礎断熱のコンクリートで蓄熱したり、地下2~3mほどの深さで年間を通じてほぼ13~15℃と一定している「地熱エネルギー」を室内に伝えたり(地表に達する時点で冬は8℃、夏は16~17℃)することができます。

詳しくは本書をご覧ください。

【まとめ】ムダを積み上げない家、なるべくコストを抑えつつ高性能を実現した家を建てよう

「30年も経てば住めなくなるのは本末転倒の極み」という著者の言葉が私には響きました。

「出来合いの建売で自分たちの暮らしやすさを十二分に実現できるものに出会ういうケースはほとんどありません」という言葉にもとても共感します。

以上、マイホーム計画のご参考になれば幸いです。

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