長寿時代に欠かせない家づくりの方程式
「マイホームを建てる上で、どんなことに気をつければいいのか?」
この記事は、そんな疑問をもつ方に向けて書いています。
今回ご紹介するのは、建築家の天野 彰氏が提唱する『2S+3F』という家づくりの方程式です。
長寿時代に欠かせない家づくりの方程式
マイホームを建てるときに気をつけなけばならないポイントはたくさんありますが、まずは2S+3Fをおさえてみてはいかがでしょうか。
2S+3Fとは…
- わが身を守る「セルフディフェンス」のS
- わが暮らしを助ける「セルフサポート」のS
- 老いて不自由となっても暮らしやすい「バリア・フリー」のF
- 心身と環境に優しい「ケミカル・フリー」のF
- いつまでも安心して住める「メンテナンス・フリー」のF
どれも一度は耳にしたことがあるキーワードではないでしょうか。
詳しくは、『天野 彰 ホームページ』にてご確認いただきたいと思います。
2Sと3Fを合わせた5つの中で、特筆すべき点は『ケミカルフリー』だと私は思っています。
現在の日本の家はシックハウス病を生み出している
ケミカルは「化学物質」。
それを使わないということです。
#化学物質不使用
天野彰氏によると、
「現在日本の家は、高気密化され、しかも防腐剤、溶剤などの化学物質が多く不健康…(途中省略)これらが要因となって、シックハウス病等のアレルギーを生み出しているのです。」
(天野 彰 ホームページより)
この部分、いかかでしょうか?
化学物質を全く気にしないという方にとっては、2S+3Fは不必要な方程式になります。
私が特に気になる箇所。
「昔ながらの家」ではなく、『現在日本の家』が問題だということです。
シックハウス病等のアレルギーは、家づくりに要因があるといいます。
現代の家づくりは最先端で快適かと思いきや、確かに便利になったと感じるものの、そこに住む人が置き去りにされてはいないでしょうか?
健康な住まいだけに絞って考えれば、昔ながらの家づくりの方が優れているという見方もできます。
昔ながらの家に使われた土壁、漆喰、無垢材、茅葺き屋根…。
自然素材で建てることが当たり前の時代は、当然ケミカルフリーになるわけですよね。
ちなみにシックハウス症候群とは…
室内空気環境の悪化により、皮膚・粘膜刺激症状、頭痛、易疲労、めまい、嘔気・幅吐などの精神・神経症状が主要症状で、基本的にはその環境を離れるとよくなるもの
科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂新版)
これをズバッと指摘する建築家は多くないように思います。
ハウスメーカーの営業マンから話題にされたことはあるでしょうか?
全国のハウスメーカーがケミカルフリーを意識しているのであれば、厚生労働省がシックハウス症候群の調査に乗り出すこともなかったでしょう。
ケミカルフリーは、家づくりにおいて健康に直結する視点だというのに、ないがしろにされている気がしてなりません。
品質の均一化を考えたときに、品質に差が出てしまう無垢材などの自然素材を扱いづらいというのは理解できますが、だからといって人体への影響を無視していいとはならないはずです。
ケミカルフリーを目指すことが、セルフディフェンスやセルフサポート、メンテナンスフリーにもつながると思うのです。
例えば、石造りの家に使われる天然の石は、メンテンナンスする必要がないですよね?
石に付着した汚れは落とすとは思いますが…。
【まとめ】家に使われる建築資材を把握しよう
「明日の活力を生み出す家には、天然素材を多用するほかありません。」
天野彰氏の言葉です。
長寿時代の住まいを検討するときに、念頭においておきたい考え方です。
ケミカルフリーとまではいかないものの、人体に影響の少ない建築資材(建材)を施主が選ぶことはできるはずです。
つまり、使用されている建材を把握するということです。
ハウスメーカーや工務店を調べる際に、どんな建材で家づくりをしているかという視点で探してみてはいかがでしょうか。
以上、家づくりの方程式、2S+3Fについてでした。
【有料記事のお知らせ】 損しないマイホームの買い方について、約30,000文字で記事を書きました。マイホーム購入で損したくない方はどうぞ ⇒ 【実録】地元の工務店で建てよう|42tkbts|note
ケミカルフリー シックハウス症候群 メンテナンスフリー 住まいと建築の健康と安全を考える会 化学物質不使用 天野彰 家づくりの方程式 高気密 2S+3F