『人生が変わる家づくり』に学ぶ
国土交通省の平成25年『住生活総合調査』によると、マイホームを建てた人の5人に1人が家づくりに関して何らかの後悔をしています。
20%の確率で後悔するというのは、けっこうな割合ですよね。
では、どうすれば後悔しない家づくりができるのか?
株式会社ウェルダンの代表取締役社長を務める兼坂成一氏による『人生が変わる家づくり』という書籍を参考に考えてみます。
『人生が変わる家づくり』に学ぶ
一級建築士の兼坂氏が提唱する家づくりの最終目標は、「快適で豊かな暮らしの器」となる住まいを手に入れること。
そのためには、「業者と建て主が互いにいい距離感を保ち、細かく意見を交換すること」が大切だといいます。
業者と建て主が互いにいい距離感を保ち、細かく意見を交換しよう
他の書籍ではあまり見られない、家づくりの視点を主にご紹介します。
- 充填断熱で大事なのは、何を使うかではなく、どうやって充填するかという技術面
- モデルハウスでは、ただ一点、住宅性能に絞って見学すべき
- 導入を検討してほしいのが「地熱基礎+蓄熱式温水床暖房」というシステム
- 必ずしも「耐震等級3=よい家づくり」というわけではない
- 屋上やルーフバルコニーはあきらめなさい
- ガルバリウム鋼板は欧米はもとよりサウジアラビアやシベリアなどの気候が厳しい地域でも使用されている世界的ベストセラー商品
- 人気のデザイン、吹き抜けやスタイリッシュな外観に注意
- 外壁・屋根にかける費用を抑えたら、かえって高くつく
- 暮らして最初の冬に結露する家はもう長くは持たない
特に、耐震等級についてご説明します。
耐震等級が高ければよい家というわけではない
耐震等級が高ければ高いほど、丈夫で安全なイメージはないですか?
それは違います。
数字に踊らされてはいけません。
最高等級3の取得であっても、「壁を増やし開口部を減らせば大半の建物で取得可能」だということです。
耐震等級3であっても、壁の配置バランスが悪いこともあるということです。
住宅に関する勉強ははっきりいって無駄!?
著者は「住宅に関する勉強をまったくお勧めしません。はっきりいって無駄」と苦言を呈しています。
この苦言には正直、疑問が残りました。
プロに口出しし過ぎてチグハグな家になってしまっては本末転倒ですが、余計な口を挟むなと言われているようで、なんだか寂しく感じました。
業者と建て主が互いにいい距離感を保ちながらも、建て主なりに学んだ知識をもとに適度に意見交換することは、後悔しない家づくりをするためにも必要なことではないかと思います。
【まとめ】数字やイメージに踊らされてはいけない!
数値が優れているから快適に過ごせるわけではないですし、おしゃれなイメージ通りに建てたからといって豊かな暮らしになるとは限りません。
マイホームが「快適で豊かな暮らしの器」となるように、本記事で紹介した視点をもとに家づくりを進めてみてください。
もっと詳しく知りたい方は、ぜひ『人生が変わる家づくり』をお読みください。
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